漫画家のおざわゆきは、高校1年でプロデビューを果たしたものの、その後連載も途絶え、40歳を過ぎて、崖っぷちに立たされていた。2006年、あることをきっかけに、父・昌一(まさかず)の「シベリア抑留」体験をマンガにしようと考え、父に協力を依頼する。ところが父から聞かされる話は、「寒さ・重労働・飢え」など、想像をはるかに超える過酷さで、ゆきは、心身ともに打ちのめされる日々を送ることになった。それでも何とかマンガにして後世に伝え残そうと、夫・博光の励ましを得ながら、2年以上をかけて懸命に描いていく。すると…。
おざわゆきさんがお父様への取材を通じてシベリア抑留を体験していったように、私も演じながら怖くなったり、心が凍るような気持ちになったりして、シベリア抑留を体感していきたいと思っています。
そして、番組をご覧いただく皆さんに、その温度をお届けできたらと考えています。
おやつが食べられるとか寒い中で暖がとれるとか、何気ない日常の中に実は小さな幸せがいっぱい詰まっていること、そうした平和というものを改めて実感できる番組にできたらいいなとも思っています。