日本画の神童と称されたものの今や昔、 家族を養うべく美術予備校の講師として働く荻原あかりは、ある日、海で自殺未遂の男を助ける。 年齢も名前も不明な男から唯一わかることは、日本画のたぐいまれなる才能を持っているということ。 「俺が金つくろうか」「俺があんたが見たかった景色の続きを見せられる」 どうしても諦めきれない日本画家への夢に惑い、男に「荻原あかり」の名前を貸し絵を売ることに…。