エルトゥールル帝国の後宮で、皇太后に仕える女官・エミーネ。貧しい家に生まれた彼女は、煌びやかな後宮で常に目立たぬようにふるまってきた。そんな中、新帝の即位を祝う宴で、ラレンデ君侯の世子・バヤジットから皇太后の情報を教えてほしいと頼まれる。
彼の大胆さに驚きながらも、エミーネは後宮を一生出られないという絶望の中で、バヤジットの間者となる決心をする。
そのことをきっかけに、今まで経験したことのない外の世界を知っていくエミーネ。
しだいに彼に惹かれている自分に気が付いて――?
講談社X文庫ホワイトハートの超話題作、エルトゥールル帝国シリーズがコミカライズ!!
オスマン世界を舞台に贈る、身分違いの禁断ロマンス!!
エミーネ
後宮(ハレム)女官。主は第一皇子ジハンギルの政敵である皇太后ギュルフェム。 新しい皇帝(第二皇子イブラヒム)の即位で後宮から出られると期待していたが、叶わずに絶望している。 灰色の瞳と赤みがかった金髪で、すらりと背が高い。
バヤジット
ラレンデ君侯の跡継ぎ。特権階級である領主の一族で、君侯領の状況を憂い、改革を望むように。 琥珀色の瞳と褐色の髪で、洗練された貴族的な容姿は後宮の女たちの憧れの的。